【書評】下流老人 一億総老後崩壊の衝撃 朝日新聞社 藤田孝典


はじめに

超高齢社会に入った日本。

積み上げてきたもので、安心して老後を暮らすはずだった高齢者達が
貧困に陥る問題が多発しています。

この問題は誰もが、真剣に考え対策をしていかなければいけない問題です。

著者が運営するNPO法人に相談にくる高齢の多くが、

「まさか、自分が。。。」と言っているそうです。

年収1000万円を超えていた人が、親の介護で職を失い

定職につけないまま貯金を使い果たしホームレスになる

ケースもあるようです。

気がついた時には、遅かったとういう事態にならないように、

何かしらの対策を講じなければいけません。

高齢者の90%が、生活保護基準相当で暮らしている

収入が少なく、国が定めている、“ 健康で文化的な最低限度の生活 ”が

出来ない高齢者達。

一般的には、高齢者はお金を沢山持っていると思われがちですが、

実はそうはないのですよね。

現実は二極化が進み、一部の富裕層と大多数の貧困層となっています。

医療費が払えずに病院へ行けない。

高齢化し、貧困に陥るともう自分の力ではどうしようも出来ない。

体は若い頃のようには動かず、働き口もないの働きたくても働けない。

年金だけでは足りず、貯蓄を切り崩しながら生活をしているのです。

貧困に陥る原因

楽しい老後を迎えるはずが、なぜ生活が出来なくなるほどお金に困るのか?

その理由がいくつか紹介されています。

自立出来ない子供の存在

長年、就職先が見つからず、無職のまま実家に居座る子供たちを、

少ない年金で養わなければいけないケース。

年金では、自分の生活で精一杯。

子供を養う余裕はありません。

だからと言って、追い出すわけにもいかずに困っている家庭も多いようです。

更には、子供がうつ病などを患っている場合もあり難しい問題です。

高額な医療費

年齢と共に病気にかかりやすくなります。

ガンなどで手術をし、高額療養費制度の存在を知らずに
多額の医療費を払い貯金がなくなるケース。

高齢者はインターネットなどで調べることをしないので、
支払わなくてもいいお金を払ってしまうようですね。

病院に言われるまま個室に入れられなどもあるようです。

お金がないので、必要な医療を受けられない人ももちろん
いるでしょう。

痛みや不調を我慢しながら生活するのは、大きな不安となるはずです。

熟年離婚が生み出す貧困

離婚後に資産・年金が半分になるケース。

現役時代にいい給料をもらっていても、離婚で資産が半分になり

入ってくる年金も半分。

夫婦で24万円の年金をもらうのと、一人で12万円の年金を貰うのでは、

家賃が締める割合が全く異なります。

離婚してしまうと、たちまち貧困に陥るのを覚悟しなければいけません。

配偶者は大切にしましょう。

下流老人まとめ

今後、高齢化が進むことで、ますます金銭的に生活が苦しくなる

高齢者が増えます。

介護施設も圧倒的に不足しています。

子供たちも自分たちの生活で手一杯で親の面倒を見る余裕もありません。

高齢者ばかりでなく、若者の貧困化も大きな問題となっていきます。

国をあてにしてはいけない時代なのです。

自分で幸せな老後を作りあげなければいけないのです。

そのために今しなければいけないことを、しっかりと

見極め行動していく必要がありますね!

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